「わたしには副業で収入を得ることができる」
「わたしには副業をやることがむずかしいけれどがんばりたい」
どちらの思いを持っていますか?
「わたしにはできる」という思いを自己効力感といいます。
人間が実際に行動を起こすためにはこの自己効力感が重要な役割をはたします。
副業で結果をだして人生を豊かにしたい人は「わたしには副業で収入を得ることができる」という思いを持つことで、自己効力感を高め、実際に行動して結果を出すことに結び付きます。
この記事を読み、自己効力感について知って、高める方法を学びましょう。
自己肯定感だけでは幸せになれない!?自己効力感が必須の時代に
自己効力感とは
自己効力感とは「わたしにはこの目標を達成できる」と自然に感じている状態のことを表します。
本当にできるかどうかは関係ありません。
まだ、やったことがないことにも自己効力感を持つことができます。
自分が自分に対して「できる」と思えることが自己効力感になります。
自己効力感が高いと、何事にも積極的にチャレンジしようと思えますし、実際に行動することが簡単になります。
逆に言えば、自己効力感が低いと実は簡単にできる作業も「むずかしそう、できるかわからない」と感じてしまい、なかなか手をつけられなくなります。
自己効力感は、副業などを「成功させたい!」と思ったときに「自分ならできるはずだ」と感じて実際に行動を起こすためにとても大切な自分を信じる気持ちの土台になります。
自己効力感という言葉を作ったのは心理学者のアルバート・バンデューラ
自己効力感という言葉を最初に発表したのはアメリカの心理学者であるアルバート・バンデューラさんです。
1990年代にできた概念で、比較的新しい考え方です。
それまで一般的だった行動主義学習理論では、
自分の経験のみを要因として人間は行動する
と考えられていたのに対して、
自分だけでなく他者の行動や未来の予測からも学んで行動する
と新しい理論を提唱した20世紀を代表する心理学者であり、教育学にも大きな影響を与えました。
人間が行動する際に何を決定要因としているのか、というナゾを研究する社会的学習理論を構築した心理学者です。
人間が行動を決定する要因には3つあるといいます。
- 先行要因 体調や気分、結果への予測(予期機能)
- 結果要因 経験や他人の行動を見聞きして学んだことから推測
- 認知的要因 行動内容に対する認識、主観的な印象
先行要因の予期機能のうち「効力予期」という自分の能力への予測を左右するのが自己効力感です。
自己効力感は、このような社会的学習理論を研究するなかで生まれた概念であり、仕事や勉強の成果に直接関係する感覚です。
「自分はできるだろう」と自然に予測できる能力のおかげで、実際に「できる」確率が高くなるといいます。
自己肯定感と自己効力感の違い
「自分にはできる」と思える自己効力感と、よく聞く自己肯定感にはどのような違いがあるのでしょうか?
自己肯定感は自分をどう思うか、という感情に重点がおかれており、自己効力感は「実際の行動にたいする結果」という認知、社会的な結果に重点がおかれているのが大きな違いです。
自己効力感 (sele-efficacy) | 自己肯定感 (self-esteem) |
認知 | 感情 |
自分の能力に対する予測 | 自分の存在価値に対する評価 |
高いほど実際に行動の達成率が上がる | 高いほど人生に対する満足度や安心感が高まる |
過去の実績や未来の予測から「自分にはできるだろう」と良い結果を信じられる気持ち | 無条件で「自分は大丈夫だ」と思えるありのままの自分を肯定する気持ち |
自己効力感と自己肯定感はそれぞれ異なる自己評価です。
自己肯定感が高いけれど、自己効力感が低い
「自分はすごい人間だからいつか何かなしとけるだろう(行動はしない)」という可能性があります。
自己効力感が高いけれど、自己肯定感が低い
「仕事で成果をあげることはできるけど、失敗したときに自分を厳しく責めてしまう、人生に幸福感がない」という可能性があります。
2つの例は極端ですが、両方の感覚を健全に育てていくことで、社会的に成功しながら自分の人生も肯定的にとらえて幸せな人生を過ごすことができるでしょう。
自己効力感は副業を成功するための鍵になる理由
自己効力感は、わたしたち人間が「できるだろう」と思って実際に行動を起こすために重要な感覚であることがわかりました。
副業や在宅ワークでお金を稼ぐときにも、自己効力感を高める意識をもつことで成功がぐっと近づくといえますね。
この章では、自己効力感を高めることと副業や在宅ワークが成功してどのように人生が豊かになっていくのかを考えたいと思います。
【集中力】副業と自己効力感の関係
「副業をしてより人生を豊かで幸せなものにしたい」
副業は誰かに強制されてやるような仕事ではありません。
副業を行おうと考えて実際に行動をはじめている人は自己効力感がすでに高い人です。
「自分には副業で結果を出すことができる」と信じている気持ちがあるからこそ、行動できるからです。
副業を継続して結果を出すためには、さらに自己効力感を高めていくことが効果的です。
経験や他人から学んだこともどんどん増えていき、成功に近づきやすくなります。
人生100年時代に「お金に関する自己効力感」が必須
わたしたちが副業や在宅ワークを頑張っている要因のひとつは「お金を得て、人生を豊かにすること」ではないでしょうか。
副業や在宅ワークで結果を出して、豊かな人生を送るには「お金に関する自己効力感」も同時に高めることが必要であるといいます。
「人生100時代」という表現を日本に広めた「ライフ・シフト」という本があります。
この本には、平均寿命が100年になり社会構造が大きく変わる未来をどのように生きていくかを考えるヒントが書かれています。
本書の中で、自己効力感に触れている個所があります
「お金に関する自己効力感」(P273)という章です。
「お金について知っている、自分の資産をコントロールできる」という自己効力感は、豊かに人生100年時代を生きるために必須であるといいます。
そして、お金に関する自己効力感を持つためには次の2つが必要です。
- 自分を知ること
- 金融リテラシーを身につけること
自信をもって、主体的に資産管理をするためには自分の人生のライフプランと、ライフプランを実行するために必要な資産をつくるための金融知識の2つが必要です。
本書では、日本人はお金の知識が豊富であると書かれていますが、そうでしょうか。
まだまだ預貯金の比率が高く、投資に対する意識が高まりはじめたのはつい最近です。
わたしたちが安心して人生を送るためには、自分の資産についての金融知識と自分の人生プランをはっきりさせることが誰にとっても重要な時代になりつつあります。
平均寿命が今より20年伸びて100歳まで生きることを考えたら、今からできる事がたくさんありますよね。
お金についての勉強を今すぐはじめる事で、自己効力感がぐっと高まります。
人生を楽しく過ごすために自己効力感を高めよう
「自分にはできる」と自然に思える自己効力感があると、実際に集中力が高まることが分かっています。
また、お金についての知識を増やして自分の人生の計画を立てることは自己効力感が高まって人生の満足度が高まります。それは、お金が生活と切り離せない、自分の人生と切り離せない社会生活に必要な要素だから。
「わたしにはできる」というのは、自分の認知の問題であり、誰かに認めてもらうことでは高まりません。
自分で自分のことを認めて「できるよ」と自認を変えることは自分にしかできないことなのです。自己との関係性によって育んでいきましょう。
自己効力感の高め方
「そうはいっても自分には実際できないんだから自己効力感なんてもてないよ」
「自分ができるなんて思えない」
こんな思いが内側から湧いてくる日もありますよね。
今まで、自分に厳しく接してきた人は特に「自責」(自分を責める声)が強いかもしれません。
でも、少しずつ自分を認めて「できた!」という経験や小さな達成感を作ってクリアすることで自己効力感を高められます。
具体的な自己効力感を高める方法を紹介します。
お金に関する勉強をはじめる
てっとり早く自分に自信を身に着けたいひとは今すぐお金に関する知識を身につけましょう。
なぜ、自己効力感「できる!」という感覚を身につけるためにお金に関する知識が必要なのでしょうか。
お金に関する不安は、自己評価や自己効力感に直結しているといいます。
上記で紹介した「ライフシフト」では、自己効力感の前提には2つの知識が必要であるといいます。
- 自分についての知識
- 一般的知識
人生を計画するために、お金の面での人生計画を立てることは欠かせない点です。
お金について、不安に思っていることはありませんか?
お金について勉強することで、不安に思っていたことに対処できるようになります。
「ライフシフト」では、お金に関する自己効力感を高めることで、自分の問題に対して主体的に行動できると話が続きます。
小さな達成を記録する
小さな達成をつみかさねるために、毎日できる小さな目標を作ってみましょう。
「できた!」という感覚を持ったきっかけがささいなことでも、大きなことでも、脳は同じように反応するといいます。
「できた!」という感覚の反復で自己効力感は高まります。
1度に大きい行動ではなく、小さなコツコツが自己効力感を高めるのです。
ヤバい集中力にも、自己効力感を高める方法として記録を継続する、という方法が紹介されています。
記録の継続には、あなたのなかに「自分はできる人間なのだ」との感覚を増やす働きがあるのです。
どんなに小さな記録だろうが、ひたすら長く続けるうちに、獣が「この作業はとても大事なことに違いない」と思い始めます。
「反復の法則」(繰り返すことで強化される)が働き、最初は何とも思わなかった記録の内容が重要性を増した状態です。さらに、ここから何度も記録を繰り返すと、より興味深い変化が起こります。獣のなかに、「これだけ大事なことをしっかり続けられたのだから、自分には高い能力があるに違いない」という感覚が育つのです。
「ヤバイ集中力」鈴木祐著 P132より
記録の継続があなたの自信を高め、その感覚が日々の仕事に取り組む意欲を高めてくれたわけです。
健康を維持して肯定的な態度を強化する
体調が良いだけで気分がいいですよね?
頭が痛い
なんだか疲れがとれない
このような不調があるだけで人間は肯定的な気持ちを維持することがむずかしいといいます。
「自分の健康状態をコントロールできる」という自己効力感
健康を維持できている、という実感を持つことは、自己効力感を高めます。
健康状態を良好に保つために意識したいのは基本の3つです。
- 運動
- 睡眠
- 食事
生活習慣というのは、単に健康状態だけでなく、人生の満足度にまで深く関わっています。
不調や疲れを感じている場合、できるところから1つでも健康状態を改善する行動をとりたいですね。
健康になれるのと同時に、自己効力感を高める効果もあります。
まとめ
自己効力感は、仕事や勉強で結果を出すために必要な「わたしにはできる」という自分を信じる気持ちのことをいいます。
副業を始めようと行動を起こしている人には「自分は副業で成功できる」という自己効力感がすでにあるという見方もできます。
自分の能力を信じる気持ちは、実際の仕事の達成率を上げる直接的な要因になります。
自己効力感を日々高めていくことによって副業での結果が出ると同時に、人生を豊かにして満足度を上げることができます。
「できた!」という日々の積み重ねを大切しつつ、お金についての勉強を続けることで幸せな人生をおくりましょう。