「暑い日差しで日焼けしてしまう」
「熱中症予防をしたい」
夏の旬の果物といえば、スイカ。
スイカは、夏の日差しや熱中症から身を守れる成分がたっぷり入った積極的に食べたい果物です。
強い抗酸化作用や美肌効果が期待できるスイカを夏にたっぷり補給して健康に過ごしましょう。
スイカを食べて夏を乗り越えよう
スイカは7〜8月に出回る夏の風物詩です。
原産地は熱帯アフリカで、南アフリカ中央部カラハリ砂漠が発祥の地ではないかといわれています。
スイカは古くから食用として用いられていることが分かっています。古代エジプトの4,000年まえの壁画にスイカが描かれていたり、遺跡からスイカの種が発見されています。
日本に伝来したのは室町時代以降といわれています。
乾燥した暑い地域で古くから食べられているスイカ。
年々暑くなる日本でも必要な栄養がたっぷり含まれています。
スイカの栄養素
スイカは90%以上の成分が「水」ですが、残りの10%には豊富な栄養素が含まれています。
食べ物に含まれる水分は、体に吸収されやすいと言われているため、水分補給としても夏の体に染みわたります。
機能性成分①シトルリン
シトルリンは、遊離アミノ酸というアミノ酸の一種で細胞や血液などの体液の中に含まれています。
「スーパーアミノ酸」と言われるシトルリンは、血管を広げる作用によって血流を促進する効果が注目されています。体内でNO(一酸化窒素)という成分を作り出す材料となることで、血流を促進して血管を若々しく保つ効果が期待できます。
血液の流れがよくなることには様々なメリットがあります。
- 冷え性の改善
- むくみ予防
- 美肌効果
- 集中力アップ
スイカには水分が多く含まれているため、冷やしたスイカを多く摂りすぎると胃腸が冷えてしまいますが、適量なら逆に冷え性を予防してくれる優れた食品といえますね。
機能性成分②リコピン
リコピンは、カロテノイドの一種でトマトの赤い色として有名です。
赤いスイカにはトマト同様にリコピンが豊富に含まれています。
リコピンの効果にも、血流改善があります。
シトルリンは、NO(一酸化窒素)の生成を促進することによって血管を拡げる事による血流改善であるのに対して、リコピンは、強い抗酸化作用によって血管に血栓ができるのを防ぎます。
血栓とは、血管の中に「血の塊」ができることによって血の流れを滞らせる物質です。血栓ができる一因となる活性酸素を除去することで血管を綺麗に保つ効果があります。
リコピンのメリット
- 血流改善
- 美肌効果
- 肥満予防
- 生活習慣病予防
- 目の健康を維持
リコピンが有名な機能性成分である1番の理由は「強力な抗酸化作用」にあります。
活性酸素は、身体をサビさせる老化や病気の原因になるといわれています。
呼吸をすると、呼気の2%が活性酸素になるため必ず発生しています。この活性酸素を除去する機能が衰えてくると細胞が酸化しやすくなり、老化していくという人体の仕組みがあります。
日頃から、抗酸化作用のあるリコピンなどの栄養素をしっかり摂取することで美肌になり、生活習慣病を予防できます。
目の老化に効果があるルテインと同時にリコピンも目に効果的だという研究結果があります。
フィトケミカルを積極的に摂り入れよう!
カロテノイドは、フィトケミカルの一種です。フィトケミカルは、「植物の天然化学物質」という意味を持っていて、植物が自分を外敵や環境から守るために作りだした成分です。
野菜や花の色鮮やかな色素はフィトケミカルの分かりやすい例でしょう。色素によって、紫外線から身を守ったり、外敵が嫌う苦みを作っています。
フィトケミカルは次の4つに分類されます。
・ポリフェノール
・カロテノイド
・テルペン類
・イオウ化合物
4つに共通している効果は強い抗酸化作用です。
カロテノイドは赤色や黄色の色素です。
スイカに含まれるリコピンは、カロテノイドです。
その他にはβカロテン、ルテイン、アスタキサンチンなどが挙げられます。
カロテノイドには強い抗酸化作用があります。
スイカや柿、マンゴーなどの果物の他にも、ワカメ、卵黄、トウモロコシなど様々な食品に含まれています。栄養のバランスを考えて食事を摂れば、フィトケミカルも豊富にとれます。
ミネラルやビタミンも豊富!天然のスポーツドリンク
スイカには、リコピンの他にもβカロテンも含まれていて、強い抗酸化作用があります。
さらに、カリウムやビタミンB群が含まれており身体の機能を正常に保つために必要な栄養が一緒にとれます。
糖質も含まれているため、身体のエネルギー源となるブドウ糖を補給できます。塩を振って食べる事で糖質と塩分が摂取でき、熱中症対策になる「天然のスポーツドリンク」であるというようにいわれます。
夏の水分補給に最適な果物といえますね。
スイカの食べ方
スイカは、夏に積極的に食べたい旬の果物です。
血流促進効果やむくみ防止、強い抗酸化作用があることがわかりました。
適量は?
スイカは水分が多いので食べやすくてたくさん食べてしまいますよね。
ですが、食べ過ぎは身体を冷やします。
また、糖分が多く含まれているため1玉を一気に食べると糖質の摂りすぎになる危険性もあります。
スイカの1日の適量はどのくらいなのでしょうか?
明確な基準はありませんが、果物の適量は約200gであると農林水産省の策定した「栄養バランスガイド」には書かれています。
スイカ200gあたりの成分
カロリー | 82キロカロリー |
糖質 | 19g |
シトルリン | 360mg |
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」参照
200gは、スイカの大玉(約3,000g前後)の16分の1位の量です。
スーパーに売られている3㎝角にカットされた赤い果肉の部分は5つで160g程度です。
デザートに食べるのにちょうどよいサイズかもしれませんね。
スイカの白い部分にはスーパーアミノ酸がたっぷり
スイカの白い部分、食べますか?
ほとんどの人は食べずに皮ごと捨てているのではないしょうか。
その、皮に近い部分には捨てるのが惜しいほど栄養があるのです。
白い部分には赤い果肉部分より多くのスーパーアミノ酸であるシトルリンやアルギニンが含まれていることが分かっています。
この成分は、白い部分に赤い部分の2倍ほど含まれているというのです。
シトルリンは、美肌効果もあり血管を若く保つというアンチエイジング効果も期待できる紫外線を浴びる夏に積極的に摂りたい成分です。
白い部分をたくさん食べたいところですが、白い部分の味は「味がないキュウリ」ですよね。
浅漬けにしたり、炒めものにしたりと、検索するとたくさんのスイカの白い部分を美味しく食べるレシピが出てきます。
おすすめの食べ方
いつも捨てているスイカの白い部分を余すところなく食べきりたい。
調べたところ、白い部分をたべるための調理方法がありました。
- 塩もみ
- にんにく漬け
- ぬか漬け
- 炒め物
- サラダ
おかず系の塩や醤油で味付けしたレシピが多くあります。
どれも試してみたのですが、塩や醬油などで味付けをしない方が、食べやすいと感じています。
おすすめの食べ方は、赤い果肉と一緒に白い部分を生で食べることです。
野菜と果物の中間のような薄甘さで、手軽に食べられるスティック状なのでちょっとした時に食べやすく、全て自然に消費できるようになりました。
薄甘さとポリポリした食感が気に入り、赤い果肉と白い部分を一緒に食べる方が好きになりました。
- お風呂上がりの水分補給として
- 朝起きた時の水分補給として
- おやつ代わりに
- 野菜が足りないときに野菜スティックとして
切り方いろいろの紹介
スイカには、様々なカット方法があります。
三角にカットしたものやサイコロカットでは、味わいが変わりますよね。
甘さが均等になるように切ったり、種が取り除きやすく切ったりと、場面ごとにいろんな切り方を楽しみましょう。
カットしたスイカは冷蔵庫で保存して2~3日以内に食べきりましょう。
スイカは低温が苦手なため、1玉で常温で保存して冷蔵庫保存は食べる直前がいいようです。
8~10度の少し冷えたくらいの温度が最も美味しく感じるといいます。
サイコロカット
スーパーで売られているカットです。
フォークやピックで食べやすい、パーティーや大勢で食べるときに便利なカット方法です。
タッパーにも詰めやすくて、保存しやすい特徴があります。
1.4分の1にカット
2.横半分にカット
3.スライスカット
4.皮を取り除く
5.サイコロカットにする
スイカバー
四角いスイカバーで皮を持ち手にできるので、手を汚さずに食べられます。
また、細長い形状なので口に入りやすく、食べやすいのが特徴です。
縦半分にカット
格子状に切る
甘さ均等になる平等切り
スイカは中心にかけて甘くなっていくので、放射状にカットすることで均等な甘さのスイカを味わえます。
白い部分を一緒に食べる薄アマ切り
外皮を除くときに、白い部分を赤い果肉に残すと一緒に食べられます。
白い部分の厚みや、赤い部分の比率はお好みで調整してください
まとめ
スイカは、夏に積極的に摂りたい成分が豊富に含まれている果物です。
適量を食べる事によって、血流が改善されて冷え性やむくみに効果が期待できます。
また、果肉の赤い色はカロテノイドといわれる成分で強い抗酸化作用があり、活性酸素を除去することでエイジングケアや生活習慣病の予防になります。
旬の果物の力を借りて、この夏を元気に過ごしましょう。